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環境大善
株式会社


業種   製造
設立年  2006年
従業員数 18名

牛の尿から作られた消臭剤「きえーる」の開発を発端に、畜産廃棄物の無害化技術を通じて世界の環境改善を進める。第二創業を機に研究開発型の会社へと舵を切り主要なピッチコンテストにおいても受賞されるなど、研究開発型ベンチャーとしても国内でも注目を浴びる。
牛の尿で地球を救う
私達は、「牛の尿で地球を救う」ことを真剣に考えています。 北海道の酪農では、乳牛が約80万頭いると言われていますが、そのうちの約40万頭が繋ぎという飼育方法で飼育されております。今から20年以上前は、台風や大雨などの水が尿溜めに入り溢れてしまい、その尿が河川に流れこんでしまうことで、河川や海を汚染することがありました。 弊社では、公害の原因になってしまう牛の尿を独自の技術で特殊発酵させて無害化することで地球環境の改善に取り組んでいます。 創業者であり、現取締役会長の窪之内覚は、この発酵液に極めて高い消臭効果があることを発見し、安心・安全なオーガニック消臭液として販売をスタート。現在様々な場所で使われています。また、この発酵液は土壌改良や植物の栽培促進など農業分野で利用することも可能で、農家さんや家庭園芸等での使用が増加しています。
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着実に進む社会実装
「牛の尿」が原料になっているため、事業の立ち上げ当時は「くさい、汚い」といったマイナスのイメージが先行するのでは?と懸念されることもありましたが、極めて高い消臭効果に加え、北見工業大学様、日本赤十字北海道看護大学様、帯広畜産大学様との協業で効能・安全性試験等の検査をすることで、「安全・安心な消臭液」としてたくさんの方に信頼していただけるようになり、今では全国各地で販売されています。 創業者である会長はホームセンターの出身で、販路開拓においてはホームセンターに商品を卸してくれている仕入れ先様に協力してもらい足掛かりを作り、「公害の元が、公害を制す。牛の尿から消臭剤」として全国放送のテレビ番組で商品が取り上げられたことにより問い合わせが殺到し、販路を全国へと拡げていきました。ここ数年では東急ハンズ様やオートバックス様、雑貨店様、大手ECショップ様での販売も好調です。
災害時の役割
災害時における支援としても、被災地への発酵液の寄付も積極的に進めており、復興におけるニオイの問題の解消、緩和に力を入れています。東日本大震災の際には、水産加工場の冷凍庫の機能停止により、冷凍していた海産物が溶け出して、腐敗臭に悩まされることがあったり、また、避難所においてもたくさんの人が一時的に集まることで、目に見えない「ニオイ」に関する様々な課題が発生することを知りました。 避難所生活で少しでもストレスなく過ごしていただく為に、消臭液が持つ役割は大きく、「少しでも助けになるのであれば」との思いで災害時には発酵液を寄付するようにしています。東日本大震災からはじまり、北海道胆振東部地震、台風19号での水害の際にも寄付をさせていただきましたが、送付先やタイミングなどわからないことも多く、社会的役割を果たす意味でも災害時には弊社に是非お声かけいただけたら嬉しいです。
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研究開発型ベンチャーとして
弊社のような研究開発型のベンチャー事業は実用化や社会への実装までにたくさんのハードルがあり、期間も要します。 限られたリソースの中で、コアな技術を作り上げ、守っていくために、外部の専門家やパートナーとの連携も非常に力を入れており、知的財産を適切に管理するといった守りだけでなく、研究開発や検査など、攻めの投資も積極的に進めています。 2年前から北見の会社であるメリットを活かし、北見工業大学様との共同研究も実施しており、研究職の加藤は北見工業大学大学院を卒業後、弊社に2018年4月に入社し、2019年4月から博士号取得を目指し弊社に在籍したまま再度大学院に入学しました。 現在は今まで以上に研究室と協力しながら、より踏み込んだ研究開発を進めています。 全国規模の研究開発系コミュニティにも積極的に参加し、2019年には株式会社リバネス社主催の「バイオテックグランプリ2019」のファイナリストに選出され、2つの賞をいただくことができました。 今後も、研究開発型ベンチャーとして研究開発を積極的に進め、知財を取得しながら社会実装を進めていきます。
微生物から学ぶ「発酵経営」とは
弊社は微生物発酵を利用して商品を作る過程で多くのコトを学んでいます。発酵と腐敗は紙一重で、善玉菌が優勢で人にとって有益な有機物を生み出すものは「発酵」、その逆を「腐敗」と位置付けています。 発酵と腐敗の差は菌の「居住まいの良さ」で決まります。善玉菌、つまり善い人が活躍しやすい場所では発酵が進み新たなイノベーションが生まれます。 環境を整え、善い人を育て、時間をかけて「思いを「発酵」させていく」 新しく、深く、広い考えを生み出し、土・水・空気をあるべき状態に整えていきます。それが環境大善のミッションであり発酵経営です。
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世界を救う今後のビジョン
私たちは、「牛の尿で地球を救う」ことを本気で考えています。 酪農は世界共通の食料生産であり、それに伴う課題も全世界で共通しています。今後さらに地球環境の保全が重要視される中、日本国内に次ぐ市場としてまずはアジア圏を中心とした課題解決を考えています。 国内の商社様や、現地のディストリビューター様、JICA様とも連携しながら、ベトナム、カンボジア、韓国、シンガポール、タイでも展開を進めていますが、まだまだ規模の小さな会社なので、リソースをどこに集中して事業を進めていくかが今後の課題です。 世界中で、これまで公害の元となっていた牛の尿を無害化することで地球環境の保全に貢献し、原料の買取を通じて酪農家さんにも寄与する、そして発酵液を使用することで更に土・水・空気の環境改善につながる、この「アップサイクル」な循環を広めていきたいと思います。